@article{oai:otemae.repo.nii.ac.jp:00001522, author = {MIZOGUCHI, Tadashi and 溝口, 正}, journal = {大手前大学論集, Otemae Journal}, month = {Mar}, note = {2100000227, 北摂地域の植生は常緑照葉樹林と夏緑落葉樹林について特記することがある。それは沢山のドングリを結実する樹木が広く北摂地域に分布していることである。前者にはカシ(樫)、シイ(椎)、アラカシ、およびスダジイが、また後者にはコナラ、アベマキ、カシワ、ミズナラ、クヌギが属する。猪は雑食性であり、そのうち植物性餌が70%であることから樹木や草本の果実、特に樹木の堅果・ドングリが注目された。北摂地域の猪肉はα-リノレン酸を多く含む優れものであり、それは常緑広葉樹と落葉広葉樹が結実するドングリに起因すると考えられる。ドングリの脂質に含まれる多価不飽和脂肪酸のひとつがα-リノレン酸なのである。猪肉のα-リノレン酸・含有量は年次変化するが、その変化とスギ・ヒノキの花粉飛散の大小とが相関すると予測して北摂地域の西宮、篠山、播磨の3地点の花粉飛散を調査した。花粉飛散が極端に少ない2002年および2010年がある一方、異常に多い2005年および2009年があった。花粉飛散に対するα-リノレン酸・含有量の比率を算出して両者の相関を求めた結果、花粉飛散が多くα-リノレン酸・含有量も多い年度の比率は1.5から5.8の範囲であった。他方、花粉飛散の極端に少ない年度の比率は20.7から23.4であった。こうした例外を除けばスギ・ヒノキの花粉飛散が多い年は猪肉のα-リノレン酸・含有量もおおむね多いと考えられる。何故なら、前年の多大な日照時間と夏季の猛暑は翌年のスギ・ヒノキの花粉飛散を増大し、同様に常緑広葉樹と落葉広葉樹も質・量ともに豊かなドングリを結実し猪に供給するからである。}, pages = {221--232}, title = {良質の猪肉を生む北摂領域の植生}, volume = {17}, year = {2017}, yomi = {ミゾグチ, タダシ} }