@article{oai:otemae.repo.nii.ac.jp:00001515, author = {KASHIWAGI, Takao and 柏木, 隆雄}, journal = {大手前大学論集, Otemae Journal}, month = {Mar}, note = {2100000227, オノレ・ド・バルザックの作品は、一般的に書き出しの部分が長い。物語が展開される場所、時期、また登場人物の来歴、身体的特徴、果ては着ている衣裳まで、実に細かい描写が施され、題名にふさわしい物語がいつ始まることかと思われてくる。それで研究者によっては、冒頭の部分を飛ばしてでも、小説の世界に入っていくことを勧めたりする。しかし一見くどくどしい、物語の展開とは何の係わりもないと思われる詳細なパリの住居や路地の描写が、じつは小説の肝心な部分の伏線になっていることが多く、そのことは案外気づかれていない。筆者はつねづねバルザックの冒頭の部分の意義を説きながら、『人間喜劇』の6つの情景の中でも、最初の、しかも短編、中編、長編を集めた『私生活情景』の各編についての分析を行ってきた。本論は『私生活情景』の掉尾を飾る『続女性研究』の書き出しの部分を取り上げ、パリの著名な貴婦人たちの開くサロンでの会話の、一見一般的に見える冒頭の語り手の説明が、じつは小説を構成する各エピソードのヒントとなる要素を暗喩していることを、テクストの詳細な分析を通じて明らかにする。}, pages = {089--109}, title = {バルザック『続女性研究』における二つのサロン ー冒頭の意義ー}, volume = {17}, year = {2017}, yomi = {カシワギ, タカオ} }